アルティメットエキサイティングファイターズ 〜集いし鋼鉄の勇者達〜
    〜第7話 極め技無効〜
    ビィルガ達がGM権限を賭けての戦いに負けた事により、位置付けは更に弱いものとなる。
   今や悪陣営が中立に位置付けされ、ビィルガ陣営が悪と成り下がった。善陣営やその他の陣営
   は今まで通り。この流れはもはや覆る事はないだろう。
    面白いのは悪陣営の面々を認めだした善陣営やその他の陣営だ。今では彼らを含めての試合
   を行うほどで、ビィルガ陣営を除いた面々の結束は今まで以上に高まっていると言えよう。

    今も悪陣営のリーダー格ゼラエルが暴れん坊じゃじゃ馬娘であるターリュSとミュックSと
   共に、ビィルガ・タフィナ・デュレアの3人と対決している。
   凄まじい戦闘力と純粋な結束力からして、ゼラエル達の勝利は確定であろう。

    ちなみに試合内容の告知がないので、ここで述べておこう。
   試合はイリミネーション・タッグ、形式はトルネード・6マンタッグ3対3。場所はヒートで
   ルールはKO・ギブアップ・DQが適応される。


イリミネーション・タッグバトル登場+試合動画

    (イリミネーション・タッグバトル終了)
ゼラエル「話にならんな。」
    一瞥し、その場を去るゼラエル達。圧倒的戦闘力で打ちのめされたビィルガ達は、とにかく
   為す術がない。そして反論も出来ないのが実情であった。
アマギDA「お疲れ。」
ゼラエル「つまらん。俺達が結束すればウォーミングアップにもならない。」
ターリュS「おっちゃん強いからねぇ〜。」
ミュックS「ほんとほんと。」
   明るさと戦闘力はこの双子姉妹には敵わないと、デヴァス・ゼラエルの両者はつくづく思う。
   また双子姉妹を敵に回せばどれだけ怖ろしいか、彼女達の戦いを窺えば理解できていた。

ミスターT「さて、先方話した6闘士を紹介するとしよう。既に人物は完成している。」
    試合を終えた一同に歩み寄るミスターT。GM権限決戦前に語った6闘士を紹介すると切り
   出してきた。6人とも既存のレスラーの改良バージョンである。
   その人物とは、ターリュTB・ミュックTQ・リューアTS・テュームTG・シンシアTJ・
   リュリアTFであった。
ターリュ「兄ちゃん、何で私達なのよ〜。」
リュリア「やはりアレですか、強さと関係しているとか?」
ミスターT「代表的な陣営から選抜してアレンジをした。ロスレヴ系列とフリハト系列からだ。本来
      なら主人公的存在を抜擢するのだが、それでは偏りを見せてしまう。一番いいと思った
      要素は、手が付けられないほど明るくじゃじゃ馬という面だ。」
シンシア「ひど〜い。」
   ミスターTから語られた内容に、オリジナルの6人がブーイングで反論する。それだけ自分達
   が危ない存在だと勘違いしたようだ。
ミスターT「悪い悪い。しかし強さは私や他のGMと同じものを搭載している。無論、私自身が扱い
      安い設定でもあるが。COM設定では若干押しが弱いが、それでもかなりの強さを発揮
      するだろう。」
   彼の話には一理あると、一同無意識に頷いている。それは6人とも身体から物凄いオーラを
   発しているからだ。また抑えようとするものではなく、自然とでているようなものであろう。
   GM直属のレスラーとしては十分すぎるほどの存在だ。
ミスターT「表に出してもいいが、普段は隠居気味だ。GM以上に陰の闘士だからな。参加すれば
      リングでは通常以上に凄まじい戦いを見せてくれるだろう。」
ターリュTB「お任せあれ〜。」
ミュックTQ「何だってやっちゃうよ〜。」
   オリジナルのターリュとミュックと何ら変わらない発言。しかし強さが今まで以上となると、
   このマイペースからは怖ろしい力を見出せるだろう。
    他の4人は2人ほどではないが、それでも怖ろしいほどの力を秘めているのだろう。他の
   面々の顔色を見れば一目瞭然だ。
ミスターT「ミスEは紹介済みだったな。」
ミスE「以後よろしくお願い致します。」
   メルア並かそれ以上にお淑やかな性格のミスE。が、それは戦闘力との裏返しであろう。
ミスターT「ミスターM氏に関しては、普段はお見えにならない。別の場所でも色々と忙しい方だ。
      しかし要請があれば必ず馳せ参じて頂ける。まあその事態になるのはあまり望まない。
      そこまで悪化させた時は私にも責任があるからな。最終手段として、彼のお力をお借り
      するとする。その前は私とミスE・4大GMと6闘士で火消しをするつもりだ。」
   究極の奥の手だと一同に告げる。存在からすれば正しくアルティメットファイターであろう。
ミスターT「そうそう、新3陣営の主人公達だけならお目見え可能だ。」
    そう語ると背後から6人のメインメンバーと3人のサブメンバーが現れた。彼らが新3陣営
   の面々である。

リュウジ「俺と同一人物だ・・・。」
ユキヤ「まんま俺とウィンじゃないですか。」
デュシア「僕とそっくりだ〜。」
ゼラエル「お・俺がいる・・・。」
    現れた9人の新メンバーを見て、各々が色々な反応を示した。特に題材となっている人物
   は複雑な表情を浮かべている。
   特に一番驚いているのはゼラエルであろう。自分と全く同じ人物が目の前にいるのだから。
ミスターT「紹介しよう。伝説の秘宝ウインドブレイドからは、主人公のデュシアTとエシェムF。
      他にトムB・ハルバ・ゼラエルG。」
   時代設定はファンタジーに近いだろうか。帆船や魔法などが出ている事から、フリハトの面々
   に近い存在であろう。
ミスターT「次は男一匹はぐれ旅。主人公のリュウジN・アフィだ。」
   こちらは全く現代である。トラック野郎の色が濃い2人。どちらかというとロスレヴ系列の
   面々に近いか。
ミスターT「最後にメカニカルヒューマノイド・ライフィヴファルカスター。題名がちょっと長いが
      勘弁してくれ。主人公のユキヤNとウィンNだ。」
   こちらも全く現代設定であろう。キャラの存在から、ロスレヴ系列に近い。
ゼラエルG「私が来たからにはあのような奴などには負けはしない。我々をなめてくれた代償、その
      身を以て味わうんだな。」
   一応新キャラクターの登場を見ているビィルガ達に、声高らかと宣戦布告をするゼラエルG。
   時代は違えど、その存在感はロスレヴ系列のゼラエルと全く変わらない。
ミスターT「まあ・・以上だ、仲良くやってくれ。」
   紹介を終えると再び雑務に励むミスターT。今紹介された新メンバーは他の面々と自己紹介を
   行っている。雰囲気からして直ぐに打ち解けそうだ。

ベロガヅィーブ「軍神魂とあるが、それは統率にも選れているという表れなのか?」
    早速ゼラエルGを加えた悪陣営の面々は作戦会議を行う。その中で補佐役のベロガヅィーブ
   が彼の背中の文字を気にしていた。
ゼラエルG「いやいや、これは飾りだ。本編では軍隊を指揮しているという設定だからな、GM殿は
      こう付けて下されたのだろう。」
ゼラエル「頼む、リーダーをやってくれ!」
   軍隊を指揮するとなれば、それは統率力を意味する。つまりリーダーに打って付けという存在
   である。それを知ったゼラエルはリーダーを彼に任せたいと懇願してきた。
ゼラエルG「私よりも貴殿の方が相応しかろう。」
ゼラエル「俺はそういった役は向かないんだよなぁ・・・。」
ベロガヅィーブ「どうだろう、この際2人にリーダーを担ってもらうというのは。」
   彼の発言にそれは賛成だと、他の悪陣営の面々は歓声で承諾した。その熱意にゼラエルGは
   引き気味である。
ゼラエルG「まあ・・一任してくれたのなら、全力を以て戦うとしよう。以後よろしく頼む。」
   一同に頭を下げるゼラエルG。やはり軍隊という規律がある彼は、応対も誠意あるものだ。
   これで敵だというのが勿体ないと、悪陣営の面々の誰もが思ったようである。

ラフィナ「お父様が2人いるようだわ。」
    こちらはリュウジNとアフィを囲んで、ロスレヴ系列の面々が話し込んでいる。ラフィナは
   時代が違う2人のリュウジを見て、まるでレイス姉妹やデュウバ姉妹を見るような表情を浮か
   べていた。
リュウジ「俺より彼の方が若いよ。」
リュウジN「何を仰る。そちらの方が色々と努力なされておいでではないですか。」
   どちらとも一歩引いて相手を誉める。まったくもって同じであろう。
アフィ「オッサン臭いのはどちらも同じだね。」
   キツい一言を言いつつも、大笑いして2人の肩を叩くアフィ。女としては豪快な一面だ。
リュウジN「具現化すると、お前は金髪だったんだよな。」
アフィ「外国生まれ外国育ちだからな。」
メアリス「何だか私に似ていますね。」
   言動から仕草まで、お転婆かお淑やかといった部分を除けば、アフィとメアリスはそっくりで
   ある。
ミスE「マスターが仰る所、アフィ様のベースはメアリス様をそのまま流用なされたようです。」
   6闘士と4GM・そして補佐GMが一同の相談役になった事で、ミスターTは完全に裏の雑務
   に明けくれている。彼が行うであろう補足事項は、補佐GMのミスEが一同に伝えて回った。
メアリス「やはり。」
アフィ「姉さんとは馬が合いそうだね。」
   まったくもって性格が正反対である両者。しかし男勝りという部分では、2人とも似ているの
   かも知れない。

    リュウジ達の隣の輪、ここではユキヤNとウィンNがロスレヴ面々と顔を合わせている。
ライア「本当にそっくり・・・。」
ユキヤN「ええ・・・まあ・・・。」
   どこかぎこちない喋りのユキヤN。ロスレヴのユキヤとは異なり、輪というものに違和感を
   感じているようだ。
ウィンN「ああ、気にしないで。彼コミュニケーションが苦手だから。」
マイア「やっぱり。」
   ロスレヴのウィンとは異なり、こちらのウィンNは非常に明るく大雑把。明るさの度合いは
   ターリュやミュックと同じぐらいである。
ウィン「何か羨ましい。ここまで明るいのを見るとユキヤじゃなくても滅入るわ。」
ウィンN「何を仰いますか。風格ではお姉さんの方が物凄いですよ。また彼は本編での流れでこの
     ような暗さなのですし、本来はもっと明るく気さくですよ。」
   本当に正反対の性格である。ユキヤ両者は明るさと暗さと、ウィン両者はお淑やかさと大雑把
   さと。若干顔が異なるが、それでも同じ人物から作られたと十分頷ける。
ターリュ「うちらの兄ちゃんの方が暗いねぇ〜。」
ミュック「根本的からね。」
ユキヤ「ひでぇ言われようだな。」
ターリュ「気にしなくていいからね〜、楽しくいこうよ。もう1人の兄ちゃん。」
   少し落ち込み気味のユキヤNを擁護してか、ターリュとミュックがユキヤをからかいだす。
   またそれに気付いたロスレヴ側の本人も、無意識に応対している。ここが彼らが長年行って
   いる特有のコミュニケーションであろう。
ユキヤN「ありがとうございますターリュさん・ミュックさん。」
   頭を下げて礼を述べるユキヤN。ロスレヴ面々のユキヤを知る者達は、彼にはない生まれて
   まだ日が浅い若々しい姿に憧れの目線で見つめる。
デュウバ「いいわねぇ〜、若々しくて。」
デュウバS「ほんとねぇ〜。」
ユキヤ「それは俺に対する嫌みか。」
   デュウバ姉妹の発言にユキヤは苦笑いを浮かべる。彼自身もそれは窺えており、若さという
   ものは最大の武器だと痛感しているようだ。

    デュシアTとエシェムF・トムB・ハルバを囲み、彼と縁がある者達がコミュニケーション
   を取っている。
エシェム「うわぁ〜そっくり〜。」
デュシア「だねぇ。」
エシェムF「そちらこそよく似ていらっしゃいます。」
デュシアT「だね。」
   エシェム両者は性格が正反対と見れば分かるが、デュシア両者に関してはどちらも似ている。
   正しく双子に近いといっていいだろう。
トム「俺より若いなぁ〜、羨ましい。」
トムB「いやいや、ダンナの方が風格がありまっせ。」
ゴウ「ハルバ殿は自分をベースにされたとか?」
ハルバ「その通りですよ。」
   こちらは殆ど性格が同じだが、外見のみ異なるというものだろう。男臭さという風格は、両者
   共々よく似ているが。
ミスE「マスターが仰る所、他にもお使いになられたキャラクターが多いそうです。」
ゴウ「現形という存在は光栄ですなぁ。」
トム「まったくな事で。」
   それぞれがお互いを見つめ認め合っている。新3陣営の面々が追加されても、他の面々とは
   違和感なくやっていけると頷けた。
   それらを確認した補佐GMのミスEは、安心そうな表情で彼らを見守っている。

ミスターT「ああ、補足を言い忘れた。」
    コミュニケーションを終えて小休止をしている所に、ミスターTも一服しながら現れる。
   その中言い忘れた事があったようで、この場で告げるようだ。
ミスターT「新3陣営の新しく追加した9人は、まだ試合は控えてくれ。お前さん達は第23陣に
      所属するが、その23陣そのものが未完成だ。それに今後手直しするかも知れない。
      まあ試合データなどは作成しても構わないが、作り直す事になるのは目に見えている
      からな。」
リュウジN「マスターの作業に支障を来すようであれば、我々は行動を控えます。」
アフィ「その代わり完成したら大暴れさせて貰いますよ〜。」
   ブンブン腕を振り回し、いつでも試合は構わないとアフィが語る。この美丈夫はターリュや
   ミュック並に肝っ玉が据わっているだろう。
ミスターT「そうそう、ディーラ。第25陣辺りから、懐かしい人物が登場予定だ。お前さんの実の
      妹のデェルダにデュウバ・ジェイズ、それに四天王として君臨する者達など。」
ディーラ「おお、それはありがたい事で。」
ミスターT「新3陣営の方が圧倒的に数が少ないが、そこは使用前使用後で補うつもりだ。何分本作
      側はフリハトとロスレヴで占められているからな。ここは黙認して欲しい。」
   黙認する以前に真のGM及び創生者のミスターTの決定事項は絶対だと、他の誰もが思って
   いるようだ。ここは彼が言う通り、黙認で認めざろう得ない。
ミスターT「さて、再びスパーリングなどを再開してくれ。何かあったら他のGMが担ってくれる。
      それでも解決できそうになかったら直接声掛けてくれ。」
   彼の一声で再び動き出す一同。新しく増えた9人はスパーリングは行うものの、ミスターTが
   述べた通り本戦としての試合は行わなかった。故に悪陣営のリーダーは当分の間ゼラエルが
   担うという事になる。

    とはいうものの一同はスパーリングこそするが、特に目立った試合などを行っていない。
   ビィルガ達の位置付けが更に弱くなった事で、相手にする者がいなくなった悪陣営の面々。
   戦闘力も今やゼラエル達の方が確実に高く、特殊環境下での試合以外ではビィルガ達の勝利は
   まず有り得ないからだ。
アマギDA「リーダー、何らかの試合をしなければ腕が鈍っちまう。」
ゼラエル「分かってるが、なぁ・・・。今じゃビィルガ達は弱すぎる。」
ルボラ「何らかの想定した試合なら面白みがありそうよ。」
ミオルム「想定試合ねぇ・・・。」
   ビィルガ達が活気付かなければ動くに動けないといった悪陣営の面々。中立に位置付いている
   彼らは、善にも悪にもなれる。しかし戦いしかできない彼らにとって、動く目的がなければ
   苦しいもののようだ。

    そこに歩み寄って来るはロスレヴ系列のリタレヴの面々。ストーリーの位置付けでは彼らが
   一番色が濃い。
マイア「私達もお手伝いしましょうか?」
ゼラエル「うぉ、ありがてぇ〜。」
ライア「でも指定される方々が限定されますが・・・。」
ベロガヅィーブ「構わんよ。目的さえあれば何とかなるもんだ。それに観戦する側も楽しいしな。」
   どうやらリタレヴの面々が、同じ本編内部の悪陣営の面々と仮想試合を行おうと持ち掛けて
   きたようだ。本編ではロボット同士の戦闘で進むが、今回のは生身の身体での対決となる。
シェンヴェルン「そう言えば、まだリタレヴは完結していないんだよな・・・。」
ゼラエル「でも結果は分かっているから進みやすいだろ。」
グライドルク「しかしなぁ・・・仮想試合でも、しっかりと割り振ってもらわないと。」
   再び行き詰まりを見せる面々。その困り様を他のGMから知らされてか、ミスターTが彼らの
   元へ赴いてくる。
   雑務に励もうとするが、やはり一同の纏め役としてその場にいなければならないようだ。
ミスターT「分かった分かった、雑務は皆と話せる場所で行おう。それで、相談とは何かな?」
ユウト「仮想試合を行いたいのですが、リタレヴはまだ完成してませんよね。こちらで勝手に決めて
    戦ってもよろしいのですか?」
ミスターT「むぬ・・・確かに完成していないな。後少しで終わるんだが、日頃怠けてるのがここで
      分かってしまう。」
   申し訳なさそうに恐縮するミスターT。あくまで本編を完成させるのは彼しかおらず、自分達
   だけで試合を行ってもそれはオリジナルになってしまう。
   やはり道に沿った試合を行えた方が、一同には気が楽のようであった。
シュイル「まあ、何とかやってみせますよ。」
アリナス「だね。」
ミスターT「すまないな。設定などはお前さん達に任せる、好きなように戦うといい。」
   助言を貰っただけで動きやすくなるというのは実に面白い。たった一言でも背中を押すには
   十分であり、人とはそれだけで前へと進めるのだ。
   試合形式をどのように組むか、リタレヴの面々と悪陣営の面々が共同で企画を開始しだした。

リュヴス「マスター、戦闘力の把握をしたいのですが。」
    一同の中心で雑務を行うミスターT。側にはミスEが補佐で手伝い、6闘士が2人を警護
   している。
   その彼の元にリュヴスが歩み寄る。どうやら試合の申し出を行いたいようだ。だが少々内容が
   異なるようである。
ミスターT「ああ、構わないが。相手は誰かね?」
リュヴス「あ・いや、そうではなくて。6闘士の方々の戦闘力を拝見させて頂きたいのですが。」
   ダメ元で相談した彼女。GMよりも陰の存在である6闘士、戦闘力を見せては意味がなさない
   と思っているようだ。
   だがリュヴスの言葉を聞いた6闘士が今まで以上にオーラを高め、瞳を輝かせて喜んでいる。
リューアTS「うほっ、戦えるじゃん!」
リュリアTF「しかも私達で、ですよ。」
ターリュTB「姉ちゃんありがと〜。」
   喜び合う6闘士。しかしその喜び様は闘士とは言えず、じゃじゃ馬娘6人がワイワイ騒ぐに
   しか見えない。その怖ろしく明るい仕草に、切り出したリュヴスは引き気味である。
ミスターT「この6人じゃ直ぐに決着が着いてしまうだろうに。」
リュヴス「いや、ちょっとした特殊環境の試合をお願いしようかと。」
   リュヴスが語るにはこうである。負けを決定させる要因のKO・ギブアップ・DQ・フォール
   のうち、フォールを除いた3つのルールがない状態での試合らしい。
   しかもフォールに位置付ける決め技をもなしとした、完全に打撃や投げ技での試合という事の
   ようである。
    この試合内容に6闘士は更に瞳を輝かせ、思う存分戦える環境を提供してくれたリュヴスに
   感謝の意を表している。
ミスターT「凄い試合を考えたな。となると、サバイバル6マン・バトルロイヤルが適任か。あれ
      ならリング外に出る事はできないし、ギブアップは元からなくKO設定もなくせる。
      DQは設定できないが、サバイバル自体凶器が使えない。またサバイバル自体DQが
      適応されていないから、レフリーに攻撃が当たっても反則負けにはならない。」
ミュックTQ「すぐやろうじぇ。」
   一気盛んに対戦を望む6人。もはや押し留めるという事すら無理であり、戦いを行わなければ
   暴動を起こしそうである。
ミスターT「では内容は次の通りで。試合はサバイバル、形式は6マン・バトルロイヤル。場所は
      アンフォーギブン、ルール適応はなし。また特殊事例として、決め技ゲージは全員ない
      ものとする。」
ターリュTB「うぉ〜やったるで〜。」
   内容を告げられると特設されたリングは瞬時に指定のものへと変更される。その場に一番乗り
   と言いたげに、ターリュTBとミュックTQが駆け出していく。それに釣られてリューアTS
   とテュームTGが後を追い、ゆっくりとシンシアTJとリュリアTFが向かっていく。
    もはやこの戦いは手が付けられなくなる、そう感じさせるじゃじゃ馬娘達の行動であろう。
   当事者のリュヴスはとんでもない事を言ったようで、薄々後悔している様子だ。
ミスターT「ハハッ、まあ見るとしようか。」
   呆気に取られているリュヴスの肩を軽く叩き、心配するなと気配せをするミスターT。2人は
   6人の後を追って、特設リングへと向かっていった。

    このスーパーバトルを耳にした一同はその特設ステージへと気がいく。6闘士同士の戦いと
   いう事もあるが、6人のじゃじゃ馬娘の戦闘がどんなものなのかが気になるようだ。


余興サバイバルバトル登場+試合動画

    (余興サバイバルバトル終了)
    実に凄まじい戦いであった。KOに繋がる決め技がない試合はこうも長時間になるのかと、
   観戦した一同は思わざろう得ない。今まで行った試合の中で、ロイヤルランブルに次ぐ長さで
   ある。
    この長期決戦に勝利したのはリュリアTF。殆どダメージを受けず勝利をしている。しかし
   実力は6人とも同じであり、誰が勝利してもおかしくはなかった。
リュヴス「物凄い試合でしたね。」
ミスターT「実は打撃・投げ技・関節技などで相手を倒すという戦闘は行っているよ。スキル調整が
      しっかりなっているか確認するべく戦わせた事があるからね。無論本戦でこのように
      企画で打ち出されたケースは初めてだがな。」
   試合の凄さを物語っているようで、6闘士の誰もがグロッキー状態である。体力回復を待って
   から動こうとしているが、それでも直ぐには動けなさそうであった。
ミスターT「暫くは休んでくれ。」
シンシアTJ「ありがとうございますマスター。」
ミュックTQ「リュヴス姉ちゃんには感謝しないと。」
   お互い全力で戦えた事に物凄く感謝している6闘士。また試合を持ち掛けてくれたリュヴス
   には、かなり感謝しているようである。
デア「こういう試合形式もいいな。」
ガードック「乱入ができれば別の形にもなるのですが。」
アリッシュ「ちょっと難しいかも。」
   この戦いを見てリタレヴ系列の面々は、新たな試合形式を考えた様子である。しかし思って
   いた以上に難しいのは言うまでもなく、まだ企画段階のようである。

ミスターT「さて、少し休憩を入れようか。今回は少し長めでも構わない。それに食事の方もまだ
      だしな。」
    今まで長時間で戦ってきたからか、疲れたといった表情を浮かべる面々。まだまだ戦いたい
   といった雰囲気だが、ここは素直に休憩を選んだようだ。
   各々食事なり仮眠なり、小休止ではない本当の休憩を取りに行った。

    気になるのは休憩を取りつつも何かを画策するビィルガの面々。このままでは終われないと
   言いたげに、波乱を巻き起こすような雰囲気を出している。
   そんな彼らを知ってか知らないか、他の面々は賑わいつつも体力の回復を忘れない。それは
   まるで身体に浸み付いた特技のようである。

    第8話へと続く。

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