アルティメットエキサイティングファイターズ 〜集いし鋼鉄の勇者達〜
    〜第3話 ラダーバトル〜


本選・ラダーチャンピオンバトル登場+試合動画

    (本選ラダーマッチ・トリプルスレット・トルネードタッグ終了)
    本戦ラダーマッチを制したのは、ファナWとエリーデのチームだった。相手の隙を付いての
   ベルト奪取、連携が選れていると言えよう。流石親子である。
メルアTU「ファナW様とエリーデ様には第1回ラダーマッチチャンピオンベルトを贈呈します。」
   一同は拍手で2人を讃える。メルアTUからラダーマッチチャンピオンベルトを受け取り、
   彼らはアピールをしだした。
   流石はメルアと同等の実力を持つレスラーである。その戦闘力はトップレベルだ。

    ファナWとエリーデがアピールを終えようとすると、何やらリング外から現れる2人組み。
   何と試合に納得がいかなかったゼラエルとベロガヅィーブは、ファナWとエリーデを襲撃。
   ラダーチャンピオンベルトを奪ってしまった。
   案の定一同からは大ブーイング。しかし当の本人達は勝ち誇ったようにしている。
    ヴァスタールとヴィアシールの2人が止めに入るが、何とフィルシークとメルフォーレが
   それらを阻止する。どうやらゼラエル達と組んでいるようだ。
ゼラエル「俺様達がラダーの王だっ!!!」
ミスターT「何か某選手と同じ事を言っているな。まあ何にせよ、これは明らかに反則だ。GM、
      2人に制裁を頼む。」
リェデュラ「待ったマスター、アタイに任せてくれよ。」
   何とGMではなくベロガヅィーブの実の娘、リェデュラが声を挙げた。どうやら父親達の行動
   に反感を抱いているようだ。
リェデュラ「親父、アタイはアンタのやり方に反対だ!」
ベロガヅィーブ「子供が口出しするな。」
リェデュラ「そんなんだからリュウルに敵わないんだよ!」
ベロガヅィーブ「フッ、よく言う。なら戦いで決めるか、お前1人では俺達に勝ち目はあるまい。
        それにフィルシークとメルフォーレも参戦する。お前ごときが口出しする戦いでは
        ないわっ!」
    リェデュラは実に悔しそうである。実の父親が悪行に走るのは見たくはない。しかし現実は
   厳しく、それを阻止しようにも自分の力ではどうしようもできなかった。

    落ち込むリェデュラ、慰めるようにその小さな肩に手を置く人物がいた。ロスレヴでの陰の
   主人公であるユキヤの未来の姿であるユキヤMである。
ユキヤM「実に腹立たしい発言だな、なら俺はリェデュラ嬢の力になろう。貴様等には色々と因縁が
     あるからな。中途半端な戦い方をするようなら捻り潰すぞ。」
   ユキヤMの凄みのある発言に4人は驚く。それ以前に彼の参戦そのものに驚きを表している。
   対するリェデュラは意外な形で味方を得たので物凄く嬉しそうだ。
ヴォリスTJ「では再度試合を行うとする。逆襲戦となるかな。」
メルアTU「試合内容はハードコア、形式はトリプルスレット・トルネードタッグ2対2対2です。
      リングセレクトはヒート、KO・ギブアップありです。」
ミスターT「ここは2人に任せよう。」
   臨戦状態だったGM達はリェデュラとユキヤMの参加に歓迎した。自分達が制裁を下す前に
   こうやって名乗りを挙げてくれるのは非常に嬉しい事であった。
   楽をできると言えばそれまでだが、しっかりとした割り振りを各人が率先して行ってくれる事
   が一番嬉しいようである。


逆襲戦・ハードコアバトル登場+試合動画

    (逆襲戦ハードコア・トリプルスレット・トルネードタッグ終了)
    まあ当然の結果であろう。純粋の戦いに投じれない4人にとって、純粋に戦いをしている
   2人に敵うはずがない。“親も親なら子も子”という言葉があるが、あながちそうでもなさ
   そうである。現にリェデュラは善の道を突き進んでいるのが明らかだ。
リェデュラ「はい、貴方達のベルト。」
   ゼラエル達から奪い返したラダーマッチチャンピオンベルトをファナWとエリーデに返す。
    ベルトは強奪ではあるが、流れからすれば試合前の出来事はチャンピオン移行に近い。その
   試合を勝利したリェデュラとユキヤMにも、ラダーマッチチャンピオンベルトの資格がある。
   だがリェデュラは父のやり方だけが気に食わなかっただけのようで、ベルトに対しての執着心
   は一切ないようだ。
ファナW&エリーデ「ありがとうリェデュラさん。」
   ベルトを受け取ったファナWとエリーデはリェデュラの行動に感激している。礼を述べられて
   リェデュラは照れ臭そうにはにかみ返していた。
   またこの行動に一同大拍手でリェデュラを讃えている。
リェデュラ「あの・・・ありがとう。」
ユキヤM「お前さんの勇気ある行動に動かされただけだよ。こんな俺でよかったら、いつでも使って
     くれ。」
   ガッチリと握手を交わすリェデュラとユキヤM。リェデュラにとってこの結束は揺ぎ無いもの
   となるだろう。

    一部始終を見ていたGM達は2人の行動に感謝した。その中でミスターTはユキヤMを思い
   深げに眺めている。
ミスターT「しかし風の剣士がリュウジ並になると、こうも体格がよくなるものか。ミスターMから
      お前さんの出で立ちに大いに好評を得ている。初めて見るなりミスターメキシコ曰く、
      アントニオ=バンデラスと断言していた。」
ユキヤM「恐縮です。」
ミスターT「また私がディルの体躯を使ってのシーズンモードを楽しんだ時、あのどんでん返しには
      驚いたものだがな。流石にあの時は非常にむかついたが。」
ユキヤM「あ・・あれは勢いで、ですよ。」
ミスターT「まあ何にせよ、強敵には変わりはない。敵に回すとこれほど厄介だというのは、私が
     見を以て体験したからな。」
   存在感ではユキヤMはトップであろう。ミスターTからも陰の真のGMであるミスターMから
   も一目を置かれている。こういたキャラクターはある意味貴重な存在である。
メルアTU「マスター、お2人には何を差し上げましょうか?」
リェデュラ「ああ、気にしないで。」
ユキヤM「俺達は礼を貰うために動いたんじゃないからな。」
   謝礼は要らないと断言するリェデュラとユキヤM。悪は決して許さないという強い一念を抱く
   両者だ。欲以前に信念と執念が凌駕している証であろう。
ミスターT「しかしGMの基本とも言える制裁を見せたのは変わりはない。GM代理の礼は正当な
      報酬だ。私からの直接の褒美だと思ってくれ。」
ユキヤM「しかしなぁ・・・。」
   依然渋り続ける両者。そこにヴォリスTJが提案を持ち掛けてきた。
ヴォリスTJ「マスター、こうはどうでしょう。2人にはタッグマッチチャンピオンバトルに優先的
       に出場して頂くというもので。」
ミスターT「そうだな、それがいいか。早い形でラダーマッチチャンピオンバトルが終了したから、
      追加でタッグマッチチャンピオンバトルを催そう。他の面々からもタッグチームを再度
      作ってもらって、予選から本選へと移行する。こちらは別のタッグマッチチャンピオン
      ベルト争奪戦となるかな。一番ベルトに近いのがリェデュラとユキヤMという形か。
      その2人と対戦するといった形だな。」
メルアTU「先ほどのハードコアバトルで出場したチームも参戦可能です。新規に参戦する方は申し
      出て下さい。」
   メルアTUが参加者を募集する。今回は完全に余興に過ぎず、ウォーミングアップといった形
   であろう。
リュウジ「私とトーマスK氏も参戦するよ。」
トーマスK「ですな。今度は本気で戦える事を期待していますぜ。」
マリア「メルア様、私達も出ましょう。」
メルア「了解です。」
   前回タッグトーナメントに出場したトーマスK&リュウジ・メルア&マリアが参戦を表明。
   2人にとってベルトという堅苦しい肩書きは好ましくなさそうだが、それでも戦うという決意
   は強いようである。
ミスターT「トーマスKとリュウジ、そしてメルアとマリアが参戦した。他にはいないかな?」
マイア「ユウトさん、一緒に出てみませんか?」
ユウト「いいですよ。」
ユキナ「キュムさん、どうですか?」
キュム「OK〜。」
   新たにマイア&ユウト・ユキナ&キュムが参戦を表明した。若い4人ではあるが、戦う意思は
   先発4名よりも強いかも知れない。
メルアTU「では締め切らせて頂きます。今回はタッグマッチ2対2、ノーマルタッグ。タッチ交代
      が必須です。リングセレクトは前後共にバックラッシュ、KO・ギブアップ・DQ・
      ロープブレイク・リングアウトカウント10があります。」
ヴォリスTJ「今回はチームが少ない。また個々の実力の差を埋める必要がある。前回マスターが
       用いたサイコロでの選抜ではなく、予め対決カードを決めてある。先発バトルは、
       ユキナ嬢&キュム嬢対マイア嬢&ユウト殿。後発バトルは、トーマスK殿&リュウジ
       殿対マリア嬢&メルア嬢だ。」
ミスターT「初回対決後の戦いには実力の差が出る。この埋めあわせはノーマルタッグでのタッチ
      交代をなしとする。」
メルアTU「こちらのリングセレクトもバックラッシュです。先発の前後試合同様にタッグマッチ
      ですが、今し方マスターからご指摘された通りタッチ交代なしです。ルールは先発の
      バトル同様に、KO・ギブアップ・DQ・ロープブレイク・リングアウトカウント10
      が適用されます。」
ミスターT「これら予選バトルが終了後、本選の勝ち上がったチームとリェデュラ&ユキヤMとの
      タッグマッチチャンピオンベルトを競っての戦いとなる。」
ヴォリスTJ「リングセレクトは前回3試合と同じくバックラッシュ、ルールはKO・ギブアップ・
       DQ・ロープブレイク・リングアウトカウント10だ。」
ミスターT「さあ、思う存分戦うんだ。後悔しないようにな。」
   初戦に指定された10人と、2戦目にマネージャーとして抜擢されたヴォリスTJが特設の
   バックラッシュステージに向かいだす。前回以上に白熱した戦いになりそうである。
    ここにいる660人全員がその環境に慣れつつあり、進んで参戦を表明する面々が徐々に
   多くなっている。

ミスターT「そうそう。5チームがバックラッシュ特設ステージに向かっている最中に、次のバトル
      を発表しよう。バトルはイリミネーション・チェンバー。これを3バトル行う。」
    11人が移動最中にミスターTから次の試合内容が告げられる。今度のは今までとは異なる
   試合方式のようだ。
メルアTU「計18人の参戦を募集します。6人3組とし、その中から1組1人の勝者を決めます。
      後にサバイバルバトル・トリプルスレット3人対戦を行い、1人の勝者を決定します。
      勝者にはサバイバルバトルチャンピオンベルトを贈呈します。」
ヴォリスTJ「チェンバーのルールはKOとギブアップが適応だ。リングセレクトは選べないので、
       そのまま試合する事になる。トリプルスレットのリングはバッドブラッド、ルールは
       KOとギブアップが適応だ。」
メルアTU「タッグマッチチャンピオンバトルが終わるまでに、18人の参戦者を受け付けます。」
ミスターT「チェンバー戦闘は運が絡む。最初に出た者は当然ダメージを受けやすく、最後に出た者
      は漁夫の利があり有利に戦える。戦闘力の強弱問わずに、参戦したいものは率先して
      名乗りを挙げる事。以上だ。」
   筋力や技術力だけが強さではない。運の要素が大きく絡む今回のサバイバルバトル。この内容
   に他の面々は自分でも勝利できるかもと思っているようだ。


左側 予選第1・タッグバトル登場+試合動画
右側 予選第2・タッグバトル登場+試合動画

    (予選第1・第2タッグマッチ、ノーマルタッグ終了)
    予選第1回第1戦はマイア&ユウトタッグが勝利、第1回第2戦はマリア&メルアタッグが
   が勝利した。各々勝利タッグはアピールをしているが、それには第2回バトルへの決意も込め
   られているようだ。
ミスターT「引き続き第2回バトルを行うとしよう。」
ヴォリスTJ「では第2回予選を行う。前回勝者は再びリングへと向かってくれ。」
ミスターT「小休止を挟んでの試合となる。各々リングサイドに移動してから休憩をするように。」
   休憩を取る4人。連続戦闘をこなしてこそ真の王者に相応しいが、この戦いはそういった概念
   はあまり考慮されていない。全員が本当に心の底から充実した戦いを行えるかどうかに、意議
   込められているようだ。


予選第3・タッグバトル登場+試合動画

    (予選第3タッグマッチ、ノーマルタッグ1戦終了)
    やはりというべきであろうか、熟練のマリアとメルアが勝利した。しかし最強のロジックを
   持つといっても、無傷では済まされていない。マイアとユウトの実力が自ずと窺えよう。
マイア「でも本気で戦えたから後悔はしてないですよ。」
ユウト「そうそう。」
   負けても清々しい表情のマイアとユウト。真の戦いとはこういうものだと、今の試合を観戦
   した面々は思っているようだ。
ミスターT「フフッ、これこそがレッスルマニアの真髄だろうな。戦うという目標にひたすら突き
      進めば、勝利以上のものが手に入る。それは勝っても負けても同じ事だ。」
メルア「本選が楽しみですね、ユキヤ様と戦えるのですから。」
ユキヤM「メルア嬢と本気で戦える事に光栄ですよ。」
ミスターT「どこぞの連中とは偉い違いだな。純粋に戦いを楽しんでいる。姑息な真似はしない方が
      身のためだと警告しているのにな。」
ゼラエル「ふざけるな、貴様が勝手に決めた試合だろうがっ!」
   ミスターTの言葉にゼラエルが食い付いてくる。彼自身も姑息な真似だとは分かっていても、
   退けない時はあるようだ。そこを宥めて諭しだすミスターT。
ミスターT「お前を含めた660人、今後も追加される全員の総意だよ。ここに集うという事にこそ
      意義があると、何故理解ができないかね。」
ゼラエル「少なくとも、貴様の駒じゃないだけは言える。下らない戦いなどする事自体下賤!!!」
ミスターT「・・・・・、言ってくれたな。そんなに下らないなら、言葉ではなく貴様が得意な戦い
      で示せ。本当に下らない事なのか、会話ではなくその身体で思い知るんだな。」

    辺りがシンと静まり返る。ゼラエルとミスターTとのやり取りは殺気が満ちており、かつて
   本編のユキヤと対峙した時と同じであろう。
   しかし今回はACではない、生身での戦いとなる。また生身とは言うものの、ゼラエル自身の
   戦闘力は侮れない。それ故からの発言であろう。

ミスターT「リェデュラ達とマリア達、試合は暫くお預けだ。先にゼラエルとのバトルを行う。」
ゼラエル「やってやろうじゃねぇか、相手は誰だっ!」
    ミスターTの戦闘布告にゼラエルは意気盛んに応じている。659人を見渡し、誰が相手
   だと凄みの表情で睨み付けている。しかし誰も名乗りを挙げるものがいない。
   何時でも構わないとゼラエルが身体慣らしをしているそこに、徐に歩み寄って来たのは何と
   ミスターT自身だった。
ミスターT「・・・私自ら戦うとしよう。本来は私情は挟むべきではない。だが私も1人の人間だ、
      キレる時もあるさな。それに彼らも純粋にバトルに集中できる事を願い、この大規模な
      戦場を用意した。それに難癖付けるなら、それなりの報いを受けてもらう。」
   物凄い威圧感が辺りを漂う。ミスターT自身は特に強そうには見えないが、それでも冒頭から
   語られている真のGMその人だ。戦闘力は計り知れない。
ユキヤ「待ったマスター、俺も戦う。野郎とは深い因縁があるから。」
ディーア「私もよ。こいつは嫌というほど痛めつけてやらないと気が済まない。」
ミスターT「そうしてくれると助かる。実際問題、ゼラエル自身はかなりのやり手だ。正直な話、私
      1人では厳しいものがある。」
    対峙するゼラエルとミスターT。と、そこにオリジナルのユキヤとディーアが駆け付ける。
   ミスターTは間違った者に対しては徹底的に攻めるが、決して相手を見下したり過小評価など
   はしない。このユキヤとディーアの参戦の言葉を窺えば理解できるだろう。
   しかしユキヤとディーアは別の一念から、この参戦を表明したようである。
ディーア「私を踏み潰しておいて文句は言わせないわよ。殺す覚悟でいくからそのつもりで。」
ユキヤ「俺も同じだ。卑怯とかぬかすなら、この場でシバいてもいいんだからな。」
ミスターT「悪に情けは無用だったな、マイア。お前さんの力を一時期借りるよ。」
   マイアが本編で語っていた言葉を引用するミスターT。その言葉に本人は当たり前だと言わん
   ばかりに大きく頷いている。
ミスターT「試合形式はシングルマッチ1対1からハンディキャップマッチ1対複数へ変更する。
      型式は1対3、タッチ交代なし。リングセレクトはジャッジメント・デイ、ルール適応
      はDQありとリング外に出られないとする。」
ディーア&ユキヤ「絶対に容赦はせんぞ、破壊神。」

    ここにいる一同は陰の存在であるミスターT自身が戦闘をする事に驚いた。そして面々は
   ゼラエルを哀れんだ。絶対に無事では済まされないという事に。
    ミスターTの彼への怒りは、総てのキャラの総意を貶されたもの。GMとして一同を代表
   しての怒りの表れのようである。しかしそれは極度のものではない。
   だが怒りの火種がユキヤとディーアに大きく燃え広がった。ストーリーでは因縁がある分、
   それが色濃く反映されていると言えよう。


報復戦・ハンディキャップバトル登場+試合動画

    (報復戦ハンディキャップバトル終了)
    結果は火を見るより明らかだった。徹底的な攻めに対し為す術がないゼラエルは、何度と
   なく攻撃を食らい続けた。何度か抵抗するが、それでも目立ったダメージはない3人側。
   全員からそれぞれ決め技を食らい、最後は完膚無きまでに粉砕された。
ミスターT「本来はこんな卑怯な事はしたくはない。しかしあまり私をなめてもらっては困る。公平
      なバトルを望んではいる。だが流れを乱すものは、それなりの報いを受けてもらう。
      それはどんな手段を用いようともだ。ロスレヴ系列のお前さん達の存在する時代での、
      定説となっている合法非合法というべきかな。」
   完全グロッキー状態のゼラエルの肩を抱え、救護担当のヴァスタールとヴィアシールの元まで
   歩いていくミスターT。本当に許せない存在ならば、こういった行動は絶対にしないだろう。
ミスターT「ちなみに言っておこう。もう1人の陰のGMであるミスターM氏、彼は私なんかよりも
      遥かに強い。何分私にエキプロという世界を紹介してくれた師匠的存在なのだからな。
      彼を怒らせる事は決してしないように。その後の身の保証は一切できない。」
   近付いてきた救護担当のヴァスタール・ヴィアシールにゼラエルを任せる。その最中に上には
   上がいる事を告げるミスターT。アルエキファイタの世界は広いという事が頷ける。
ミスターT「ああ、ゼラエルよ。こういう形にはなったが、お前さんも660人や今後も増える面々
      の中の大切な人物だ。このぐらいで滅入って貰っては困る。まだまだ暴れて貰わねば
      一同が呆れるぞ。」
   喋る気力がないゼラエルだが、渋々頷く仕草をする。自分もこの一同の中の1人だと自覚して
   いる証拠だろう。
    徐々に回復しつつあるが、まだグロッキー状態のゼラエル。そのゼラエルに握手を求める
   ミスターT。ゼラエルはそれに自分の右手を差し出し握手を交わした。
   どんな状況であっても、決してリスペクトを忘れない、真のGMとはこういうものであろう。
ミスターT「お恥ずかしい所を見せてしまって申し訳ない。では引き続きタッグマッチチャンピオン
      バトルを行ってくれ。」
メルアTU「了解です。リェデュラ様とユキヤM様、マリア様とメルア様は準備をお願いします。」
   4人はバックラッシュ特設ステージへと上がり、試合の準備をする。4人とも緊張した面持ち
   をしており、タッグマッチチャンピオンを目指しての意気込みが窺える。


本選・タッグバトル登場+試合動画

    (本選タッグマッチ、ノーマルタッグ終了)
    案の定タッグマッチを制したのはマリアとメルアだった。一瞬の隙を突いての決定的な一撃
   を放ったメルア。正しく猛者と言えるだろう。流石は最強のロジックを有する存在だ。
ヴォリスTJ「ではマリア嬢とメルア嬢には、タッグマッチチャンピオンベルトを贈呈する。」
   ヴォリスTJからベルトを受け取り、マリアとメルアはアピールを行う。観戦者から大きな
   拍手が巻き起こり、2人をタッグチャンピオンとして称えた。
ミスターT「さて、次の試合といくとしよう。タッグチャンピオンバトル中に18人を抜粋した。
      彼らを紹介してくれ。」
メルアTU「イリミネーション・チェンバーの参加者は次の18名です。ファリナ様・メイ様・
      エレンヌ様・サユリ様・リヴチェ様・アスカ様・エミキス様・ライル様・ミカ様・
      ガラリア様・リュム様・ディーレアヌ様・エリナ様・バルム様・ターナ様・ミシェード
      様・アキナS様・エンリェム様。」
ミスターT「ラダーバトル予選と同様に、前方から後方からの順序を奇数と偶数に割り振る。例の
      サイコロクジで第1・第2・第3と試合するメンバーを決める。数値が小さい者は第1
      試合から割り振り、数値が多い者は第3試合へと下がっていく。今回も2つのサイコロ
      を使う事にする。決まるまで時間が掛かる。各々暫く休憩をしていてくれ。」

    一同休憩中、一時の安らぎを満喫する。しかし肉体を武器とするこの戦いでは、ACでの
   戦闘以上に身体に負担が掛かる。逆を言えばこの休憩時間にどれだけ休めるかが勝負に影響が
   出るであろう。
    先程のハンディキャップで大ダメージを受けたゼラエル。しかしその体力は凄まじく、僅か
   数分で回復をしてしまう。このタフガイさには本当に脱帽であろう。
    本編では純粋悪の彼であるが、今は確実に離れている状態である。言い換えれば純粋悪も
   純粋善となりうる。人とは意外な切っ掛けで大きく変わるものであるからだ。

    それを見透かしてか、ミスターTは新たな催しを企画している。660人の中には悪は存在
   するが、それは本編での話である。今のこの場ではそれは表向きであり、実際には純粋な心を
   持つファイターとして存在している。
   ここに本当の悪という存在を出現させれば、流れは更に面白くなるとも思っているようだ。

    無論これらの案を立てる彼は中立立場であり、どちらかと言えば純粋善であろう。そして
   一同を纏め楽しませる牽引役でもある。その場の役割をしっかりと割り切って、活動をして
   いるようだ。
   どんなキャラクターを演じようとも、それは表向きのものである。心中の強い原点回帰は見定
   めているのが窺える。

    第4話へと続く。

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