アルティメットエキサイティングファイターズ 〜集いし鋼鉄の勇者達〜
    〜第11話 独立戦闘〜
    抗争は激化していく。デュウバDとアマギDAのタッグは本来の戦いを行えているのか、
   普段以上に戦闘力を発揮している。善陣営の面々にも敬意を表する事から、デュウバD悪陣営
   の悪役という位置付けは確定的なものとなっていく。
    まあ攻め続ける2人に対して、陰からサポートしているミスターTがいるのだ。自然と愛想
   を良くしてしまうのは言うまでもない。

    対するビィルガ悪陣営はデュウバD悪陣営とは異なり、相手に対しての敬う部分が薄らいで
   いっている。と言うかデュウバDに向けられる憎悪でそれらがなくなり、完全に悪役といった
   形だ。これでは勝とうと思った試合も負けるのは言うまでもない。

    そんな中、ミオルムとルボラのタッグがデュウバDとアマギDAのタッグに交戦してきた。
   事前に述べておくが、試合内容は次の通りである。
   試合はイリミネーション・タッグ、形式はトルネード・タッグ。場所はアンフォーギブン。
   ルールはKO・ギブアップ・DQである。


イリミネーション・タッグバトル登場+試合動画

    (イリミネーション・タッグバトル終了)
    結果は火を見るより明らかだった。ゼラエル達より戦闘力が格段に劣るミオルムとルボラ。
   デュウバDとアマギDAの2人には遠く及ばなかった。
   また戦いに関してでしか結果を表せないデュウバDとアマギDA。純粋に勝利のみを考え動い
   た2人が勝利するのは言うまでもない。
デュウバW「何だか楽しそう。」
    純粋に役割を演じ、純粋に戦いだけを行う。この面はある意味善陣営と通ずるものがある。
   対極に位置する故にそう感じれるのであろう。
   デュウバDの存在で、彼女のアレンジともなったデュウバ。その更にアレンジのデュウバWが
   純粋に戦いに投じれる部分に羨ましさを感じているようだ。
デュウバ「人数が少ないから尚更頑張るしかない、それが現れていますよね。」
デュウバG「私達も頑張るっきゃないっしょ。」
デュウバS「だねぇ〜。」
   同じデュウバという名前を冠するロスレヴ系列のデュウバ4人。経緯はどうであれ、フリハト
   の彼女は単独で戦闘を開始した。そんな彼女に当てられ、4人のデュウバ達は俄然やる気を
   出したようである。

デュウバD「無理をさせてすまない。」
アマギDA「気にしなさんな。姉さんの信念は十分理解してるぜ。今はとにかく試合あるのみ。」
    比率からデュウバDよりもアマギDAの方がダメージの受ける回数が多い。試合後は必ず
   彼の安否を気に掛ける。試合中は修羅となっても、試合後は菩薩のように振舞う。これが彼女
   の強さの秘訣だ。
ミスターT「お前さんを見ていると、私を見ている気がしてならない。デュウバDの行動はかつての
      私そのものだ。お前さんこそが原点なのかも知れないな。」
デュウバD「恐れ多い、私など憎悪の塊。憎まれ役こそが私の全て。マスターとは全く異なります。
      同じではありませんよ。」
   デュウバDが登場してから、時間が経てば経つほど役割を担っている部分が色濃く現れる。
    試合やプレゼンテーションなどでは鬼の如く悪役を演じ、試合後などではそれらは全く感じ
   取れない。役割上相手を貶す部分はあれど、普段からは相手を敬う姿勢を全く崩さないのだ。
   それでいて戦闘力はメルアなどと同じトップレスラークラス。自然と慕われていくのは言う
   までもない。
ミスターT「フフッ、本当に誠意あるな。私などよりお前さんの方が遥かにGMに適しているよ。」
デュウバD「感謝します。しかし私の存在は悪役、それは今後も一切変わりません。」
   感謝しつつも自分の位置付けを明快に述べる。この姿勢はビィルガには一切見られないもので
   あろう。
ミスターT「さて、やるとするか。頼むぞリーダー。」
   一服を終え、ミスターTが2人に語る。リーダーと指摘されたデュウバD。苦笑いを浮かべ
   つつも、リングへ向かう際の表情は瞬時に悪役へと変わる。

    もはや流れは止められない。デュウバD悪陣営は小数なれど力は凄まじいものであり、結束
   はビィルガ達を遥かに凌駕している。更に敬いなど悪陣営には見られない姿も随所にあり、
   これは善陣営の面々の心を動かすには十分なものであった。

    その後もアマギDA同様、デュウバDに賛同する悪陣営の面々も現れだす。

    オリジナルの悪役でクローンファイターでもあるエルディルP・バレヴP・チェブレPの
   3人。またオリジナルリュヴスのクローンであるリュヴスD、シェガーヴァ本人の悪役である
   シェガーヴァHもだ。

    新たに賛同した5人はどちらかというと中立に近い。オリジナルの本人が善陣営に所属し、
   彼らの活躍を何度も窺っている。それ故に心を動かされたのであろう。
   徐々にではあるが、ビィルガ悪陣営からメンツを引き剥がしだしていた。

    またこの前後から、ミスターTは彼らの元を離れる。しかし真のGMには戻らず、まだ流浪
   というべき単独行動を続けていた。
   それを窺い知ったビィルガ。今の所確定ではなく不確定な位置付けの真のGM、この役割を
   悪用しようと動き出したのである。
   予断だが、既にミスターTは野心に燃える彼の心の内を読み切っていた。

    チャンピオンベルトを奪おうと猛攻を加えるビィルガ悪陣営の面々。そんな彼らを軽く払い
   除けるチャンピオン陣営。しかしリーダー格のビィルガ本人の姿が見当たらなかった。


チャンプ連合イリミネーション・タッグバトル登場+試合動画

    (チャンプ連合イリミネーション・タッグバトル終了)
    こちらの戦いはチャンピオン軍団連合での試合となった。ディーラ・ライディル・メルアと
   いう、この陣営ではトップクラスの実力を持つ3人。
   その彼らがリルザー・ゴリアッグ・メルフォーレという比較的強者になる面々と対戦した。
    試合だが、次の通りだった。試合、イリミネーション・タッグ。内容、トルネードタッグ。
   場所、サバイバーシリーズ。ルール、KO・ギブアップ・DQである。

ディーラ「統率者の一念で全てが変わる、統率力がない軍隊など抜け殻当然だ。」
    簡単に襲来者を撃破した3人。倒されては逃げていくという方法を繰り返す彼ら、そんな
   面々にディーラは冷やかな視線で呟いた。
    本編では傭兵軍団を指揮し、その後はディルヴェズ達と共に軍事国家の将軍的役割を担って
   いた。闇雲に攻めるだけでは勝利できない、これは過去の経験からの発言であろう。
ライディル「リーダーを変わってもらっただけあるよ。流石軍隊を指揮していたスキルは無駄では
      ないですな。」
ディーラ「ハハッ、確かに。」
   チャンピオン軍団故に戦闘力は凄まじい。それでいて統率力が優れ、リーダーが切れる人物で
   あれば無敗を誇るだろう。付け入る隙すらないのだ。
チェブレ「でもダンナ、ビィルガの野郎が見えなかったが。」
ファナW「何か別の考えでも起こしたんじゃないかな。」
ミラリア「大切な仲間を放っておいて作戦会議ねぇ〜、この勢力図は終わりを告げそうだね。」
   半分呆れ気味の一同。リーダーがこのような状態では、勢力は衰えるばかりだろう。近い将来
   デュウバD率いる真の悪陣営が誕生する。その流れは変えられそうになかった。

    そんな中、作戦を考案したビィルガ達が動き出した。これには悪陣営の面々を含まず、彼の
   親しい者達での行動でしかない。ミラリアが指摘した事は明確な現れとなった。

    ビィルガは悪陣営の面々を使いたいだけ使い回し、用がなくなればゴミの様に捨て去った。
   これはすなわち、ビィルガ悪陣営は事実上壊滅したと言っていいだろう。

    彼らの第一歩は凶器によるミスEや他のGMの襲撃だ。これには為す術がなく倒される。
   そして自分達で勝手に規約書を作り上げ、ビィルガが真のGMとして君臨してしまったのだ。
   その手際のよさは凄まじく、他の面々が付け入る隙がないほどである。

    偽りのGMという役割を担いだしたビィルガ達は、その権限を以て他の面々の行動を制限。
   チャンピオン軍団もベルト返上という行動を取られた。これは身勝手極まりないものだ。

    もちろん反撃を試みる面々。特に真っ先に反論したのは、ゼラエル・ベロガヅィーブだ。
   しかし手駒としてビィルガの言いなりであるダークネスやハーズダントが2人を襲撃する。
   凶器などを駆使された行動では為す術がなく、瀕死の重傷を受けてしまう。

ビィルガ「ハハハッ、この瞬間をどれだけ待ちわびたか。」
    真のGMとして君臨するビィルガが声高らかに笑う。他のポーレス・デュレア・タフィナ・
   デリフェ・ラビュヌはGMとして位置付けられ、配下にはダークネスやハーズダントといった
   大勢の駒がいる。これは完全に独裁勢力である。
    そこに怒り爆発といった雰囲気のミスターTが現れる。しかし現時点では真のGMという
   役割ではなく、一介のレスラーとしての存在だ。
ビィルガ「おや、何か用かな?」
ミスターT「正式に真のGMを賭けて試合を望む。」
ビィルガ「そんな権限は貴様にはない。」
ミスターT「ほう、それはどうかな。」
   大勢のダークネスやハーズダントに取り囲まれ、ミスターTは窮地に立たされた。しかし彼の
   姿勢は堂々とし切っている。

    懐から何やら取り出すミスターT。それは黒い箱で、かなり強度がある物のようである。
   中から名刺入れのような包みを取りだし、更に中から1枚の黒いカードを丁寧に抜き取った。
   その行動が何を意味するか、ビィルガ達は全く理解できていない。
ミスターT「お前さん達がこれまでにない卑怯な手を使うのなら、私もタブーとされる力を用いると
      しよう。」
   彼の発言に驚くビィルガ達。しかしその手に持つ黒い箱と黒いカードで戦況を覆せるのかと、
   殆ど疑っているようであるが。
ミスターT「真のGMという位置付け、それはこの場でのものでしかない。一旦離れた私の役割を
      お前さんが強奪し、それを私利私欲に使って一同を苦しめているいる。正式に取り返し
      を要求してもお前さんは応じない。」
   彼の発言に当たり前だと見栄を張るビィルガ達。そんな彼らを窺い、ミスターTは不気味に
   微笑んでみせる。
ミスターT「お前さんは私達から全ての重役を奪ったと思っているだろう。しかし1つだけ、私から
      は絶対に奪えないものがある。それは一同を作り上げた者、創生者としての存在だ。」
    普段から切れ者で知られるディルヴェズとユキヤ、その黒いカードが何を意味するのかを
   理解する。改めて彼の手に持つ名刺入れを見て、身体が無意識に震え出していた。
ミスターT「ディルとユキヤは理解したか。これが何を意味するのか。」
   冷や汗をかき出し、力強く頷く2人。しかし他の面々はまだ把握できていない。そんな彼らは
   特にビィルガに誤った行動を正すよう説得しだした。
ディルヴェズ「ビィルガ、悪い事はいわない。素直に降参しておくんだ。」
ユキヤ「アレが何を意味するのか、貴様は分かるはずだぞ。」
   恐怖に慄いた声色で語るディルヴェズとユキヤ。その怯え方は気丈な2人には到底考えられ
   ないものだ。ビィルガ達を除く一同は、2人の異様とも思える言動に戦慄が走った。
ビィルガ「そんな虚仮威しが通用すると思ってかっ!」
    しかしビィルガは反論する。彼が提示する黒いカードの意味を知ろうともせず、ダークネス
   やハーズダントにミスターTを取り抑えるように指事をする。
   だが周りを取り囲むダークネスやハーズダントは全く動こうとしない。

ビィルガ「何をしている、早く取り抑えろ!」
ミスターT「役割方、意思がない彼らは直ぐに理解するだろう。存在そのものがそこにあるという事
      にだ。そしてそれは自分達では決して触れられない。創生者のみが触れられる。」
    この言い回しでビィルガ達を除く全員が理解したようだ。そしてディルヴェズやユキヤと
   同様に、その黒いカードを見て自然と身体が震え出す。
    それでもなお分からない表情のビィルガ達。それを見たミスターTは、名刺入れから複数の
   黒いカードを取り出して軽く圧力を加える。
   直後ビィルガ達に異変が起きる。どこからともなく圧力を感じ、息苦しくなる。
ビィルガ「ぐっ・・・なんだこれは・・・。」
ディルヴェズ「あれは俺達そのもの、カード自体が俺達なんだよ。創生者であるミスターT氏の、
       間違いなく最大最強の武器だ。」
ミスターT「代弁ありがとうディル。そう、私とミスターM氏も含んだ全てのカードがここにある。
      このカード自体がお前さん達そのもの。つまりこれを破いたり燃やしたりしたら、自ず
      と理解できるだろう。ちなみに私とミスターM氏に、これは一切通用しない。なにしろ
      創生者と神の技術を持つ者なのだからね。」
   究極とも言える行動である。一同を創生した際に同じく作ったとされる黒いカード。それらは
   一同そのものであろう。
    またその黒いカードは名刺入れに丁寧に入れてあり、そしてかなり強度が高い黒い箱に収め
   られてあった。明らかに大切に保持していた事が窺え、今までにない創生者としての重役が
   痛感できる事であろう。
ビィルガ「き・・・貴様・・・。」
ミスターT「改めて述べる。真のGMを賭けてお前さんと1対1の戦いを望む。」
   ポケットから煙草を取り出し、徐に一服するミスターT。そしてビィルガに真のGMを賭けて
   戦いを申し出た。
    しかし今だ直ぐに認めない。そんな彼の心情に催促をさせるように、究極とも言える最終
   宣告をする。
ミスターT「もしこれが叶えられず、今後もGMの役割を悪用するのならそれでもいい。そして一同
      を今まで以上に苦しめ続ければいいだろう。しかしそうするのであれば、私は最後の
      手段を使う。お前さん達の存在を完全に抹消するしかない。」
   究極の発言だ。真のGMという役割を超越し、創生者として彼らと対峙している。試合という
   話ではなく、生存か消滅かという2つに1つの選択しかないのだ。
    生か死か、後がなくなったビィルガ達。窮地に立たされたのはミスターTではなく、彼らの
   方だったのだ。
ミスターT「普通に悪陣営の面々と共闘し、試合を展開していればよかったのにな。デュウバDの
      存在は我々と全く同じ、悪陣営の悪役という役割をそれ以上に担っているに過ぎない。
      それをお前さん達は愚劣に貶し、更に悪陣営の面々を捨て駒同然に扱った。この罪は
      今まで以上に重いぞ。」
   複数の黒いカードを大事に名刺入れへと入れ、そして黒い箱に丁寧にしまい懐に入れる。一服
   を終えて、改めてビィルガの前へと進みでた。
ミスターT「どうする。戦いか、消滅か。どちらを選ぶ?」
ビィルガ「・・・わ・分かった、真のGMを賭けて戦うとしよう・・・。」
   ビィルガは受け入れるしかなかった。仕方がないと言わんばかりに、ミスターTの挑戦を了承
   する。これでミスターTはビィルガと対等という事になった。

    ミスターTからリングへと赴く際に試合内容を告知されるメルアTU。それを徐に一同に
   伝えだす。
メルアTU「え・・え〜と、試合内容です。試合はヘル・イン・ア・セル、内容はシングルマッチ。
      リングはジャッジメント・デイ、ルールはギブアップのみ適応です。」
   一同はただ見守るしかなかった。何かを言いたくとも、口から先へと出せなかった。無言の
   圧力というべきか、改めて創生者としてのミスターTの力を思い知った面々である。
   また彼が行った行動を色々と巡らし、その表情からは複雑な考えをしている雰囲気だった。


真のGM権限取得ヘル・イン・ア・セルバトル登場+試合動画

    (真のGM権限取得ヘル・イン・ア・セルバトル終了)
    ビィルガは徹底的に攻められた。本来ならば鉄格子の高所から突き落とせば、それだけで
   勝利が確定する。だがミスターTはそれを行わず、ひたすら打撃だけで勝負していった。
   一同を代表して制裁を加えているミスターT、そんな彼に面々は諸手を上げて賛同している。
ミスターT「今回も私のミスだ。真のGMという存在は、決して離してはならないという事がよく
      分かった。無論これらの役割は、私は悪用など決してしない。この命を賭けて誓おう。
      あくまでも一同を楽しませるだけの役割だ。その原点を忘れては、お前さんと同じに
      なるからな。」
   ミスターTはビィルガ達から真のGMの権限などを取り戻し、彼らが勝手に変えた規約を記述
   された規約書を破り捨てる。これで全てを白紙へと戻したのである。
    というかビィルガ達が一方的に決め込んだ規約だ、その効力は殆どないといってもおかしく
   はないだろう。

    4大GMや6闘士は普通の役割に戻り、チャンピオン軍団はベルトを取り戻す。また悪陣営
   の面々も悪夢でも見ていたかのようで、今は完全に元の彼らに戻っていた。
ゼラエル「何か悪い夢を見ていた気がする・・・。」
ベロガヅィーブ「そう都合よくいくわけないよな。」
   改めて悪陣営の難しさに気付いた面々。特に張り切って動いていたゼラエルとベロガヅィーブ
   の2人はかなり落ち込んでいる。しかし心中の嫌な感じは消え失せており、表情はスッキリと
   したものであった。
    そんな面々を遠巻きに見つめるデュウバD。試合やプレゼンテーションを除いては、普通の
   大人しい女性である。
デュウバD「だから言ったんだよ。あんな奴の言いなりになるようでは、まだまだ悪役ではないと。
      ハッキリ言ってね、悪役というのは善役よりも難しい存在だ。歩み方を間違えれば、
      とんでもない方向に向かいかねない。」
ゼラエル「だな、悪かった。」
   究極の悪役と銘打っている彼女だからこそ、本当の悪役とは難しいと悪陣営の面々に告げる。
   先駆者とも言えるデュウバDの言葉を素直に受け止め、ゼラエルを始め他の面々は謝罪した。

ミスターT「で、これからどうするんだ?」
    一服しながらデュウバDに今後の動向を尋ねるミスターT。元の悪陣営に戻ったとはいえ、
   彼女だけが浮いている存在なのは変わりない。
デュウバD「私は私で動きますよ。マスターには大変お世話になりましたし、恩返しは行動で返す
      つもりです。」
   あくまで1人で戦う決意をするデュウバD。この場合は単独という状態ではなく、彼女の悪役
   という信念を貫くものだろう。
    そんな彼女に今現在悪陣営の面々の代表であるゼラエルが声を掛ける。他の面々も同じ決意
   であるようだ。
ゼラエル「なあデュウバD嬢、俺らを束ねてくれないか?」
ベロガヅィーブ「あんたなら、今まで以上に面白い試合ができそうだ。」
リュヴスD「だね。」
   デュウバDの活躍は、悪陣営の面々や善陣営の面々の誰もが目の当たりにしている。たった
   1人で戦いを起こし、それでいて悪役とは思えない誠意ある対応。彼女こそがリーダーに相応
   しいと誰もが思った。
デュウバD「ヘヘッ、ありがたいねぇ〜。分かった、よろしく頼むよ。しかしやるからには中途半端
      は絶対に認めないからね。徹底的にやるんで覚悟しなっ!」
   彼女の叫びに悪陣営の面々は雄叫びを挙げる。このデュウバDなら本当の悪陣営を目指せると
   面々の誰もがそう直感した。
    臨時のリーダーや補佐役を担っていたゼラエルとベロガヅィーブは、これで一介のレスラー
   になれると喜んでいるようだ。結束は今まで以上に強まったと言っていい。

    そんな彼らを見つめ小さく微笑むミスターT。ここに新生・悪陣営が誕生した。一気盛んに
   盛り上がる面々に嬉しくなる彼であった。

    その後はビィルガ達に仕返しを行おうとする悪陣営の面々だが、新リーダーのデュウバDの
   無視に限るという言葉に何も行わなかった。
   卑怯な事を何度も行えば、相手に全くされなくなるのは言うまでもない。彼女はそれをよく
   知っているようで、一番効果的な無視という制裁を彼らに加えたのだ。
    腹いせをしたくてたまらないといった面々ではあったが、これはこれで効果があると痛感
   してもいるようだ。今回は無視という形でビィルガ達に鉄槌を下したのであった。

    第12話へと続く。

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