〜第1部 18人の決断〜
   〜第7話 決断2〜
    静かな朝を迎えた。それはこれから起きる決戦を全く予期していないかのようである。
   表は薄い霧が掛かっており、深夜に小雨が降っていたようである。かなり冷え込んでおり、
   ガレージの窓はどれも結露が溜まっていた。
    トーベナス社のガレージではウインドが永遠とメンテナンスに明け暮れている。
   彼の背中では今もなおターリュとミュックが心地よさそうに眠っていた。

    コンピューターを操作する音だけしか聞こえないガレージ内。遠くの方から誰かが歩く音が
   聞こえてくる。
レイス「おはようございます。」
ウインド「よう。」
   バスタオルで髪の毛を拭きながら、レイスが登場する。少し前までシャワーを浴びていたよう
   である。湿った髪の毛により普段の印象とは異なり、かなり色っぽく見えた。
レイス「もしかして・・・一睡もしていないのですか?」
ウインド「ああ。」
   彼女の問いに応じながらも、手を休めないウインド。
   彼は最後のメンテナンスを行っており、丁度彼女の愛機ダークネスレディが調整されている。
レイス「身体に毒ですよ。」
ウインド「1日ぐらいいいさ。今日は大切な日だからな。」
   オートモードでメンテナンスを行わせると、彼は天を仰ぎその場で小さく欠伸をする。それを
   見たレイスは、やはり眠いのだろうと彼の身を心配した。
   その足で彼の側へ行き、その見た目より大きな肩を揉みだす。当然ターリュとミュックを起こ
   さない程度である。
レイス「お疲れ様でした。」
ウインド「ありがとよ。」
レイス「どう致しまして。」
    だがその行動でターリュとミュックが起きだす。その小さな顔で可愛らしい欠伸をする。
   それを見たレイスは微笑ましい視線で見つめた。
レイス「おはようターリュちゃん・ミュックちゃん。」
   ウインドの背中に縛ってある背負い紐を解き、2人の子供を胸に抱く。
   レイスの胸の中へ移動したターリュとミュック。だがまだ寝ぼけているらしい。小さな手で
   彼女の首を触る。それは手探りに近く、サラっとした感触が彼女を小さく震え上がらせた。
レイス「こらぁ〜・・・仕方ないですねぇ〜。」
ウインド「どうした?」
レイス「い・・いえ、独り言です。気になさらないで下さい。」
   少し上がり気味でそう話す。それを見たウインドは、訳が分からなそうに首を傾げる。
    その後残りのコーヒーを飲み干し、ウインドはその場に立ち上がる。そして大きく背伸びを
   した。
    レイスはやはり不思議だと思わざろうえない。
   この優男であるウインドが、凄まじい力を持つ人物には到底見えないと思った。だが現実は
   違い、彼の凄さには驚きの連続である。
ウインド「さて、メシだな。正午には奴等が来ると思う。それまではゆっくりしようぜ。」
   そう言いながら両手をブンブン振り回し、大食堂の方へ向かう。
   それを見たレイスは微笑み、後を付いていく。

メルア「おはようございます。」
    大食堂ではメルアが朝食作りに大忙しであった。
   前にも述べた通り、社内スタッフが全員子会社へと撤退した。コック達も全員撤退しており、
   誰もいない状況である。
   臨時のコック役にメルアが名乗り上げ、今26人分の朝食を作り続けている。
レイス「頑張っておいでですね。」
メルア「主婦はこれぐらいはしないとね。」
   笑顔でそう話しながら手際よく作業をこなす。しかし誰が見ても大変な事には変わりはない。
   それに気付いたレイスは、彼女の手伝いを始めた。
    そんな2人を見つめると、ウインドは近くの椅子に腰をかける。そしてそのままテーブルに
   頭を伏せた。
   そんな事などお構いなしに、抱き下ろしたターリュとミュックは彼の側で遊んでいる。
レイス「やはり無理だったんですよ。」
ウインド「眠い訳じゃない。今日の戦術をどうするか、考えている所だ。」
レイス「大丈夫ですよ。皆さんがいらっしゃるんですから。」
ウインド「だといいんだが・・・。」
   俯いたまま溜め息を付くウインド。それはレイスにとって不安の何ものでもなかった。
    彼の行動は今後の全てを物語っている。嬉しい時などは幸先良し、落ち込んでいる時などは
   先は暗し。

    暫く頭を付せていた彼を再び励ましたいのであろう。ターリュとミュックが俯く彼の首に
   ぶら下がろうとする。これには当然悲鳴をあげるウインドであった。
レイス「フフッ、お2人は貴方を励ましているんですよ。」
ウインド「・・・そうだな。悩んでいても仕方がないか。」
   2人を胸に抱き、との小さな頬に自分の頬を当てる。ターリュとミュックも嬉しそうに彼の
   頬を撫で返す。
    子供は正直である。幼少時代は相手の心境が手に取るように理解しているのであろうか。
   また感情も笑うか泣くかと、極端過ぎるほどハッキリしている。今の2人は彼らにとって必要
   な存在なのであろう。

マイア「おはようございます、先輩。」
    遅れてマイアが到着する。レイスと同様、バスタオルで髪を拭きながらの登場だ。
   レイスとは違い、ショートカットヘアーのマイア。しかし湿っている髪の毛と髪を洗った時に
   使用した芳香剤が、何とも大人の雰囲気を醸し出している。
ウインド「朝シャンか、マメだな。」
マイア「レイスさんの影響です。毎日だそうですよ、朝シャワーを浴びるのは。」
ウインド「俺も浴びてくるか。眠気も取れるだろうしな。」
   マイアに2人を預けると、彼は首を揉みながら大浴場へ向かって行く。先程2人が抱きついた
   事がかなり効いているようだ。

マイア「眠気・・・、もしかして一睡もしていなかったのですか?」
レイス「そうらしいです。皆さんがメンテナンスを終えた後、再度全てのACをチェックしてくれた
    そうです。」
マイア「・・・何となく分かります。あの方が去っていた後ろ姿、頑張っていた男っていう感じが
    しましたから。」
レイス「アマギさん達の時も同じ行動をしていらっしゃいましたよ。」
    ウインドの他人を思う一途さには、心の底から脱帽だと2人は思った。
    今時の人間にこういう人物はいない。自分さえ良ければいいという自己主義感が多い世界。
   それをやはり行動で覆す人物なのだと、改めて痛感した。
   そして自分達の祖父母も、同じく慕ったのであろうとも心の底から思うのであった。

ライディル「美味しいかな?」
    ライディルが悪戦苦闘しながら、ミュックに離乳食を食べさせている。
   その手は彼女を軽く抱きかかえ、その大きな右手が小さなスプーンを持つ。絶対に育児などは
   似合わないといった風格である。
    だが彼自身が進んで行ったのだ。変革は己自身の変わりたいという強い意志で成り立つ。
   彼は育児という場を用いて、皆にそれを教えているのかも知れない。
   食べさせて貰っているミュックは笑顔でライディルに微笑みかける。
キュービヌ「あんま慣れないねぇ〜。」
    ライディルと同様、キュービヌはターリュに離乳食を与えている。こちらはやはり女性、
   手付きなどは母親並みの手さばきだ。
クレス「フフッ。ライディルさんがおじいさん、キュービヌさんがお母さんといった所かな。」
ディーレアヌ「それ合ってるね。」
   大食堂では23人のレイヴンとメルア・2人の子供が束の間の休息を楽しんでいた。
   正午まであと1時間、彼らは怯える事なく過ごしている。

ガードック「いよいよですね。」
アマギ「そうですね。」
    ウインド並の威圧感を持つ優男のアマギ。
   だが彼以上の明るさを持ち合わせている事から、他のメンバーとは直ぐに打ち解けたのだ。
   ユウトの祖父であるのアマギとは違い、彼はオリジナルの直ぐに持ち得なかった優しさや話し
   上手な面を持っている。
メルア「お会いした事はありませんが、本当のアマギ様もそのような明るさだったのですね。」
アマギ「いえ、実は私は天性ですよ。兄はウインドさんと同じく暗いタイプで、殆ど話しません。」
ウインド「俺と同じというのが気になるな。彼は俺より明るかったぞ。」
   髪をドライヤーで梳かしながら、彼の発言に答える。
    今の今まで入浴していたという、他の者からすればかなりの風呂好きなウインド。これには
   シャワー好きのレイスも唖然した。
デュウバ「1時間近く入浴されていたら、上せてしまいますよ。」
ウインド「大破壊以前はこういう事が当たり前だった。まるで昨日のような気がする。」
   男性用ブラシが見当たらなかったため、マイアの私物である女性物ブラシを拝借して髪を梳か
   している。
    こちらもマイア同様のショートカットヘアーだが、男性であるためか色っぽさは全くない。
   だが一部の彼を憧れる女性陣からすれば、それはかなり色っぽいと思っているようだ。

    そこに遅れてユウトとライアが登場する。
   いつもは早起きの2人だが、今日は他の面々より遅い起床であった。
マイア「おはようユウトさんと姉さん。今日は起きてくるのが遅かったけど、どうしたの?」
ユウト・ライア「う・・うん・・・。」
   この言葉を聞き、ウインドはユウトが行動を起こした事を知る。今まで見た事がないような
   表情をしているユウトとライアであったからだ。
ウインド「あまり深く聞くなよマイア。人間には触れて欲しくない事もあるんだからな。」
メルア「あら、そうでしたか。私は体調を崩されたのかと思いました。」
トーマス「ほほ、なるほどなるほど。」
   流石夫婦であるトーマスとメルア。2人の身に何があったのかが直ぐに理解できた。やはり
   同じ境遇になった者にしか、直ぐには理解できないであろう。
    勘の鋭い者なら理解できるが、触れては欲しくないという事は理解している。故に口に出さ
   ない時もある。
ウインド「こら、言ってる側から。」
   ドライヤーを片しながら、ウインドはトーマスとメルアにそう話す。
   それを聞いた他の仲間達は、ようやく事の事情を理解した。だがウインドが言った通りあえて
   触れなかったのである。
    だがその面々の中でマイア・クレス・ディーレアヌの3名は悲しく辛そうな表情を浮かべて
   いた。それはユウトに好意を抱いていたからである。
   彼にはライアという人物がいたが、まだ完全な恋仲ではないと思っていた。しかし男女関係と
   なった今、恋愛感情の好意を抱くのは無駄となったのである。言うなれば失恋をしたと同じで
   ある。
   彼への仄かな恋心を抱いていた心が音もなく崩れていくのが、3人の心中でよく分かった。

    それから沈黙が続いた。ユウトとライアにとっては何ともし難い状況だ。
   とりあえず話題をそらそうとライアが徐に話し出す。
ライア「お・おじいさん、大破壊前は・・・地球は美しかったのですか?」
   ライアの焦った発言に、ウインドは直ぐさま応じた。彼女が今何を望んでいるか、瞬時で見抜
   いたのである。
ウインド「そうだな。文明は最高潮を迎え、宇宙にまで軽く進出していた人類だからな。だが人々の
     心は荒んでいたといえる。」
シェガーヴァ「私があのシステムを造らなければ・・・、全ては無かったのにな。」
ウインド「だがもう過ぎ去った事だぜ。あんまり深く考えるなよ。」
シェガーヴァ「そうだな、今後の事を考えるか。」
   いつもより暗い雰囲気で暗い事を話すウインドとシェガーヴァ。これを聞き一同は心を重たく
   する。話題を切り出したライアは悪かったと小さく詫びていた。

    大破壊以前の事を詳しく知っているのは、今となってはウインドとシェガーヴァのみだ。
   伝説のレイヴンと言われているアマギ・レイス・デュウバでさえ知らない世界の事である。
   ユウト達にとっては全く未知の世界と言える。
    2人の会話に全然入っていけない22人の面々。それは余りにも重く、そして悲しいもの。
   彼らの心境がどんなものなのか、22人は何となく理解できた気がした。

ナイラ「そう言えば・・・、以前ウインドさんはお世話になった女性がいるとお聞きしましたが。」
    別の角度から話題を切り替えたナイラ。彼女にに賛同し21人はウインドの答えを待った。
   彼の過去を聞けるのはそう滅多に無い事だ。
   それに彼は徐に応じた。触れたくはない辛く悲しい過去に再び向き合うのである。

ウインド「ウィム=レイリヴァイト、あだ名はウィン。外を眺めている事が好きな女性でな、強い
     意志を持った人だった。病気がちで外出する事はなく1日中薄暗い室内で暮らしていた。
     ある時コンピューター開発研究員になった俺は、教授に招かれて彼女の元へ訪れた。彼女
     は教授の娘だった。俺が性格が似ているから、彼女の良き相談相手になってやってくれと
     言っていた。・・・可哀想な人だった、余命は僅かだと言っていたからだ。」
    髪の手入れを終えると、先程レイスが注いでくれたコーヒーを徐に飲む。その姿に一同は
   心が重くなる。
   そして話を続けるウインド。。
ウインド「彼女は心臓病だった。生まれつき心臓が弱かったらしく、人生の殆どが普通の人と異なる
     生活を送っていたそうだ。俺は生前極度の内気な方でな、彼女とは直ぐに打ち解けたよ。
     趣味なども共通してて、話題が尽きる事はなかった。ある時彼女が外の世界を見たいと
     言いだし、俺は彼女を連れて外へ出た。今までに見せた事がないくらいの笑顔で、世界を
     見つめていた。外がこれほど楽しいのかと何回も言っていた。そこに彼女の外出を歓迎
     してか、小鳥達が側に寄ってきた。殆ど人間不信の動物がだ。小鳥達と笑顔で接していた
     顔を、今でも鮮明に覚えている。」
   コーヒーを飲み干し、カップを徐にテーブルに置く。その行動はやはり一同を心から苦しく
   重たくさせるものであった。
   その後ウインドは震える声で続きを話しだした。
ウインド「だがその直後・・・、彼女は倒れた。その瞳は・・・殆ど死んでいるといってもおかしく
     なかった・・・。俺の手を握りしめ、最後にこう言ったよ。ありがとう・・・とな。その
     後俺の胸の中で息を引き取った。外に出たいと言ったのは、死期を悟ったからだろう。」
   涙を流しながら語り続けるウインド。表情は泣き顔ではないが、涙を流す姿にはとても悲しみ
   が込められている。
   この話を聞いている仲間達も同じく涙を流し、彼を見つめている。そう見つめ続けるしか今は
   何も出来なかったのである。
ウインド「生前彼女は風になりたいと言っていた。風になって病や汚れた人の心を吹き飛ばしたいと
     何度となく言っていた。俺がウインドと名乗りウインドブレイドで戦っているのは、彼女
     の意思を継ぎたかったから。それができるのはレイヴンとACしかできなかったからな。
     大破壊が起きたのは大罪だが、俺は良かったと思っている。今の世界に蔓延る絶対悪を、
     彼女と共に戦えるのだからな。俺は永遠に戦い続ける。彼女の願いを受け継ぎながら。」
   話を終えたウインド。大食堂は静まり返っている。誰も話そうとはせず、ただ黙っていた。
   切り出そうとも何を話せばいいのか分からない、それに全身がまるで金縛りにあったみたいに
   動かない。
   ターリュとミュックもその場の雰囲気を察知してか、今まで見せた事がないぐらい大人しい。

    沈黙を破った人物がいた。彼の側にいたレイスである。
   涙を流してはいるが、徐に立ち上がり彼の側に歩み寄る。そして右手を肩にそっと手を置く。
   その右手にウインドも左手を重ね、小さく握り返した。
レイス「・・・私も戦います、貴方と永遠に。姉もそれを望んでいる事でしょう。いや・・・同じ
    事を言う筈です。絶対に・・・。」
シェガーヴァ「私も同じだ。お前がいなかったら、私は悪そのものだった。今の私がいるのは、お前
       のお節介な行動のおかげだからな。」
   表情は笑顔ではないが、発言に笑顔がこもっている。シェガーヴァは笑いながら彼を慰めた。
   彼なりの行動であろう。
   頬の涙を拭うと、ウインドは直ぐに立ち直った。やはり長年生き続けてきた人物である。
ウインド「ユウト、今の世界はお前が守るんだ。俺はお前を、そしてこれから生まれてくるお前達の
     子供を守ろう。」
ユウト「心得ています。自分はその為に生きているんですから。」
   言うまでもないと決意新たに語るユウト。隣にいるライアも表情で物語っていた。

    だがそんな雰囲気を再びダウンさせる出来事が起きた。突如ナイラが大泣きしだしたのだ。
ナイラ「でも・でも・・・可哀想です・・・。」
   涙声ながらそう話すナイラ。この発言に一同も心中で一理あると頷いていた。
    ウインドの行動はある意味永遠の地獄だ。
   死ぬ事はあっても、再び転生するその繰り返し。意識はそのまま受け継がれ、辛い過去だけ
   記憶に深く重く残る。並大抵の人間であったら、間違いなく精神が破壊されるだろう。
   だがそれを乗り越えるウインドは、人として大きな者でもあろうか。
    ウインドは徐に立ち上がり、今も泣き続けるナイラの側に歩み寄る。そしてその見た目より
   小さな背中をそっと抱きしめてあげた。
ウインド「ありがとよ。」
   そう呟きながら頭を撫でる。彼女の優しさにウインドは感無量であった。

    永遠の闘争に走るウインドの心中を、18人のレイヴン達とメルアは知った。
   凡人では耐えられがたい苦痛の生。挫けても倒れても尚も立ち上がり突き進む。この不動の
   精神に一同は脱帽した。
    そして頑なに決意する、一生涯戦い抜こうと。彼の意志を受け継ぎ、僅かな時を戦い続ける
   と誓った。それは決して崩れぬ断固たる決意であった。

ウインド「さて・・・あと20分だ、準備に取り掛かろう。それと他の事は一切考えず、敵を撃破
     する事だけを考えろ。後方支援の事は俺に任せな。さあ行動開始。」
    ウインドの発言に、一同は大声で叫び返した。そしてそれぞれガレージへと向かって行く。
   彼らは白いキャンバスを守り抜く為の戦いを開始しだした。

    朝食を終えていなかったウインドは、彼らとは別に食事時間となる。
   その最中彼の側には、レイスが静かに待っていた。オリジナルのレイスがいれば、間違いなく
   自分と同じ行動をしていただろう。
    自分のオリジナルが犯した深い罪、それは当然自分自身にも通じる大罪である。
   だが彼はそれをも全て庇ってくれている。全てを善智識に受け取り、今の自分がいるのは彼女
   のおかげだと語る。
   それを聞かされた彼女は前々から彼の事を思うようになる。
   この時は単なる軽い気持ちであった。だがその軽い気持ちは常人から考えるととてつもない
   一途さだ。ある意味女性を極めていると言っても言い過ぎではない。
    その後彼の辛く悲しい過去を知った彼女は、どんな状況であろうとも彼の側から離れる事を
   しないと命に誓って決意する。これこそが彼女の真の一途さであろう。
   普段は共に過ごす、彼の永遠のパートナー。そして戦闘時は彼をしっかりサポートしながら
   戦い抜く、永遠のウイングマン。
   レイス=ビィルナはそう決意し、彼の食事が終わるのを待っているのであった。
                               第8話へ続く

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